計画研究

A02-3
機能インフォマティクスが解き明かすポストコッホ生態系

研究の概要

ポストコッホ生態系を解き明かすためには「生態系の成り立ち」と「微生物と環境の相互作用」の両方の理解が不可欠である。しかし、自然界に存在する大部分の微生物が未解明である、生態系をめぐる環境の情報が不足している、という二つの理由から、いずれの理解もほとんど進んでいなかった。本研究計画では、各班と綿密に連携をとりながら生態学と情報学の新たな複合領域である「機能インフォマティクス」を創出することで、ポストコッホ生態系の解明を目指す。本領域が収集する情報は、(i) 環境コンテキストと微生物メタゲノムの相関、(ii) 微生物機能情報に紐づけられた個々の微生物種のゲノム情報、(iii) メタボロームと代謝パスウェイ遺伝子の共起関係といったように従来の解析に用いられる情報よりも圧倒的に多様かつ多量である。そこでまず、高次元・大規模な環境コンテキスト情報から「微生物が発現する機能と環境の相関」を明らかにするための新たな情報処理技術を開発する。そして、開発した技術を集積された情報に適用し、領域が設定するモデル圃場のポストコッホ機能生態系モデルの創成を目指す。

研究チーム

研究代表者

松井 求 (東京大学)

研究分担者

岩崎 渉 (東京大学)